シリーズ「個人的昔話」の執筆目的
事業発足に必要なのは、
その事業に傾ける「情熱」であり、
「情熱」の源泉は、事業発起人の「原体験」にある。
実業家たちの本をいくつか読み漁って、
上述の仮説を得た私は、
自身の「原体験」を掘り起こすことを思い立った。
原体験を振り返り、
そこで得た人生の糧を、
自分がこれから起こそうとしている事業に活かすことを目的とした、
一種のブレーンストーミングである。
今回の「原体験」
今回の昔話は、青年期。というか高校時代。進路指導の一環で、性格診断的な調査を、学校全体で一斉に受けたときのこと。
何日かして、診断結果が返ってきた。
当時、生徒会に所属していた私は、診断結果を先輩と見せ合った。
そこで、自分でも気付かなかった、診断結果から見える特徴を指摘される。
「KOBAお前、”適応力”が低くて”耐性”が高いとか、普段どんだけ我慢してるんだよ」
言われるまで、全く気付いていなかった。
そうか、変数Aが低くて変数Bが高いことにより、特性xが見えてくるのか。
これには目から鱗だった。
で、今回発覚した特性xについて、思い当たる節はいくつも、いくらでもあった。
というか、指摘されるまで、自分が今までしてきたことが「我慢」であるという自覚すら無かった。
例えば、小学校時代に友人から理不尽な因縁をつけられて、
それに対して何も言い返さず、そのままその友人と半年以上疎遠になったり、
成人して10年以上経った今でさえ、
自分の意見を否定された際に、それに対して反論することをせず、
話題が変わるまでだんまりを決め込んだりと、いったことがあったが……
「そうしている最中」の自分は、
「自分の能力が低いから」「自分が内向的な性格だから」
といった形で、自分に非がある前提で、その場は(少なくとも自分は)納得していたが、
よくよく振り返れば、次の結論に至る。
「あれ?俺、知らず知らずのうちに、頼まれてもいないのに我慢してない?」
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