# AI時代だからこそ重要な「フィードバックループ」を活用したプログラミング学習法
## 「なんかわからんが動いた」から抜け出すために
最近、AI技術の発達によってプログラミング教育の現場でも大きな変化が起きています。ChatGPTやGitHub Copilotなどのツールを使えば、コードを書いたことがない人でも、なんとなくそれっぽいプログラムを作ることができるようになりました。
しかし、これには大きな落とし穴があります。「なんかわからんが動いた」という状態から抜け出せない学習者が増えているんです。AIが生成したコードをコピペして、たまたま動いたから良しとする。これでは本当の意味でのプログラミングスキルは身につきません。
そこで注目したいのが「フィードバックループ」という考え方です。
## フィードバックループとは何か
フィードバックループとは、行動を起こし、その結果を受け取り、それを次の行動に活かすという循環のことです。学習においては、この循環が早く、頻繁に回ることが上達の鍵となります。
具体的には以下のような流れです：
1. **行動**：何かを試してみる
2. **結果**：その結果を確認する
3. **評価**：うまくいったか、なぜそうなったかを考える
4. **改善**：次に何をするかを決める
この循環が素早く回れば回るほど、学習効果は高まります。
## 小さな成功体験をたくさん積むことの重要性
学習において最も大切なのは、小さな成功体験をたくさん積むことです。大きな目標に向かって一気に進もうとすると、途中で挫折してしまいがちですが、小さな成功を重ねることで、自信とスキルの両方を着実に身につけることができます。
フィードバックループを効果的に回すためには、この「小さな成功体験」が欠かせません。ちょっとした変更を加えて、期待通りの結果が得られる。この体験を繰り返すことで、プログラミングの感覚が身についていくのです。
## プログラミング学習はフィードバックループがよく回る
プログラミング学習は、実はフィードバックループが非常によく回る分野です。コードを書いて実行すれば、すぐに結果が分かります。エラーが出れば何が間違っているかのヒントも得られます。
例えば：
– コードを1行書いて実行 → 結果を確認
– エラーメッセージを読んで修正 → 再実行
– 期待通りに動いたら次の機能を追加
このサイクルを短時間で何度も繰り返すことができるのが、プログラミング学習の大きな魅力です。
## AI任せにしない学習アプローチ
AI時代だからこそ、このフィードバックループを意識的に活用することが重要になってきます。AIに全てを任せるのではなく、自分なりに仮説を立て、小さな実験を繰り返し、その結果から学ぶ姿勢が大切です。
AIツールは確かに便利ですが、それらを使う際も：
– なぜそのコードが動くのかを理解しようとする
– 一部分だけ変更して、何が起こるかを確認する
– エラーが出たときは、自分で原因を考えてみる
といった姿勢を持つことで、真の学習につながります。
## 「プログラミング道」として残り続ける教育手法
こうしたフィードバックループを重視した学習アプローチは、AI技術がどれだけ発達しても価値を失わない「プログラミング道」のような教育手法になるのではないでしょうか。
技術は日々進歩し、新しいツールが次々と登場しますが、「試行錯誤を通じて学ぶ」という基本的な学習プロセスは変わりません。むしろ、AIが普及した今だからこそ、この基本に立ち返ることが重要になっているのかもしれません。
## まとめ
AI時代のプログラミング教育では、ツールに頼るだけでなく、フィードバックループを意識的に回すことが大切です。小さな成功体験を積み重ね、「なぜそうなるのか」を理解しながら学習を進める。この姿勢こそが、真のプログラミングスキルを身につける鍵となるのではないでしょうか。
技術が進歩しても変わらない学習の本質を大切にしながら、新しい時代に適応していく。そんなバランスの取れたアプローチが、これからのプログラミング教育には求められているのだと思います。