地域デジタルアーカイブ事業は、町全体を「生きた化石」にする

寝起きにふと、上記のようなワードが降って湧いてきたので、
勢いで記事にしてみようと思います。 

まず、「デジタルアーカイブ」と聞いて、ピンときますかね。
以下、wikipediaから丸々コピペするのですが、

デジタルアーカイブ(英語:digital archive)とは、博物館・美術館・公文書館や図書館の収蔵品を始め有形・無形の文化資源(文化資材・文化的財)等をデジタル化して記録保存を行うこと。 デジタル化することによって、文化資源等の公開や、ネットワーク等を通じた利用も容易となる。

という取り組みです。
「地域デジタルアーカイブ」は、町の情報を、上記でいう「文化資源」と捉え、
記録をデジタルに残そう、という試みです。



私の事業目標は「田舎をハッキングする」こと。
そのために取る手段として「町全体にネットワーク端末をばら撒く」ことを、
やろうとしています。

「町全体に」というところをもう少し掘り下げると、
公共施設や田畑へのIoT機器のようなところにも当然撒くとして、
「地域住民」も、当然対象となってきます。

私が移住しようとしている地域は、高齢者の多い町です。
彼らにどうやって情報端末を持たせるか、を考えた時に、
有効かな、と思ったのが、「地域デジタルアーカイブ事業に参加してもらう」ことでした。

具体的には、以下のプロセスを考えています。
・こども記者からのインタビューを受けることでの「多世代交流」
・インタビューを通じての「人生の棚卸し」
・棚卸しした結果を「自分で発信しても良いんだ」という実感
・これらを町をあげて取り組むことで、町全体を 「生きた化石」にする

ひとつずつ、紐解いていきましょう。

・こども記者からのインタビューを受けることでの「多世代交流」

 「市民情報発信」の分野は、私がやりたい事業のひとつでもあります。

 ここで発信する情報は、観光情報や農産物の情報だけに限らず、
 うきは市の人々が「どう生きてきたか」「どう生きているか」についても、
 情報として集積、発信していく価値はあると思っています。

 都市への人口集中が進む昨今、「田舎の暮らし」は、
 ますます人々がイメージしづらくなるのではないでしょうか。
 「日本の原風景を残す」という、私の最終目標を達成するためには、
 現行の「田舎の暮らし」の情報を、残していく必要があります。

 そこで、地域の高齢者の出番です。
 子供の頃に町でどう暮らしていたか、
 今、どのように過ごしているか、
 思い出のものや場所はあるか、など、
 まずは「語ってもらう」ことから、はじめていきたいと思います。

 その「聞き役」として、同じく地域のこども達に活躍してもらいます。
 町の昔話そのものを受け継ぐことはもちろん、
 そうした情報を「収集し」「編集し」「発信する」力を、
 まずはこども達に養ってもらおう、という魂胆です。

・インタビューを通じての「人生の棚卸し」

 そうして、高齢者がこども達に、自分の歴史を語るうちに、
 高齢者自身の中で、自然と「人生の棚卸し」をしていくものと推定します。

 仕事をリタイアして、何もない日々を過ごす高齢者が多いと聞きます。
 偏見ですが「早く死にたい」と思っている高齢者も居るかもしれません。
 そうした高齢者に、自身の人生を振り返ってもらい、
 「これは後世に伝えておきたい」と思うような何かを、見つけてもらいます。

・棚卸しした結果を「自分で発信しても良いんだ」という実感

 こうなってくると、「自分のことを発信したい」という欲求が生まれてきます。
 そこで、スマホやパソコン、ブログ、各種SNSの出番です。
 最初は使い方がわからないかもしれませんが、
 そこは我々や、スキルを磨いたこども記者が、丁寧に教えます。
 こうして、町の高齢者達は「発信する力」を得ていくようになります。

・これらを町をあげて取り組むことで、町全体を 「生きた化石」にする

 この取り組みを積み上げていくことにより、
 町に「情報通信端末」を持つ、高齢者やこどもが増えていくでしょう。

 そして、彼らが「情報発信」を実践し続けることで、
 町の「生きた記録」が残っていく。
 ネットワーク上に、「町の生きた化石」が出来上がっていく。
 これが、「地域デジタルアーカイブ事業」の全容であり、狙いです。

当然、課題も多いです。
そもそものこども記者の募集や育成、
インタビューを受けてもらう高齢者への諸々のケア、
通常だと入手に高額な出費が発生する、スマホやパソコンをいかに所有してもらうか。
情報保存・発信先をどうするか。SNSリテラシー教育をどうするか。

まだまだ沸いてくるであろうこれらの課題を、ひとつひとつ認識し、
それぞれの地域にあった解決策が求められると考えています。
こればっかりは、現地に入ってみないとわからないことです。

逆に、この課題を解決に導く過程で、
「公共の益となる活動」から「事業収益」を生む芽があるかもしれません。
例えば、高齢者のために格安スマホ&格安SIMを仕入れて設定を代行する事業とか。
投稿用のSNSを自前で作って広告収入を得るとかも良さそうですね。

 * * *

こんな感じで、まだまだアイデアは発信していきますよー。
他の地域でパクりたければパクればいい。結局は「やるかやらないか」だと思うので。

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